木の家のお話
木を使うことは、日本の森を守ること。
木を切ると自然や森が可哀想…と感じていらっしゃる方はいませんか?
もともと人間が何も手を加えず、自然と森になった「原生林」はまさにその通りです。
木を切るたびに自然や森は破壊され、泣いているのです。
しかし。
日本の森はどうなのでしょうか?
実は、日本の森は「人工林」といって、「木を植える」「木を育てる」「木を切る」という作業を、すべて人間の手で行う森がとても多いのです。
戦後は特に木材の需要が見込まれ、たくさんの木が植えられ、人工林が造られました。
そして人工林は、木が成長した時に森にしっかりと日光が入るようにするため、適度に木を「切り取るお手入れ」をしなければなりません。
これが「間伐」という作業です。
この間伐をせずに放置してしまうと、山の地面(土壌)が弱くなり、少しの雨でも山の土砂が流れ出す「土砂災害」なども発生しやすくなります。
災害の起こりやすい、保水力も弱い森となってしまうのです。
そのため、人間の手で造られた人工林は、人間によるお手入れ「間伐」が必要なのです。
木を植え、木を育て、お手入れをし、そして木を使う。
これを繰り返しながら、森をよりよく育んでいくことが理想的な循環といえます。
しかし、戦後の木材需要が一気に高まったことで、日本国内の木の成長や伐採では間に合わず、海外からの木材輸入が自由化となり拡大していきました。
そして現在は約6割程度の輸入率となっています。
この急速な輸入拡大は諸外国の原生林を痛めつけることにもなり、そして日本の森が放置されていくという、とても矛盾した結果を生み出すことに繋がっていくのです。
今の日本の森は、たくさんの木が成長しているにもかかわらず、林業の衰退や従事者の高齢化、そして外国輸入が拡大されたことにより、価格の面でも国内で国産木材が売れにくく、お手入れされずに放置されたままの森があります。
日本の森、そして林業を守っていくために。
少しでも国産の木材や地元地域に近い木材を使った家づくりをしていくこと。
住んでくれる皆様に、快適に・そして心地よく癒される暮らしを実現していただくこと。
そういう家づくりを続けていきたい、はなまるの家はいつもそう考えています。
木への思い
間伐の現状を勉強しに、山へと登ったこともあります。
山を管理されている組合の方たちの熱い想い、そして訴えがひしひしと伝わってきました。
みんながしっかりと適切に木を使っていけば、地域 そして日本の森はより元気になる。
世界の森も元気になる。
そして住まう人自身も心地良く暮らせる丈夫な家が建つ。
文章で表すのは簡単なことですが、これは地球に暮らすみんなで考えて、行動していかなければ広がらない取組みでもあります。
もっとたくさんの方に、日本の木の良さを、そして無垢の木の家づくりの良さを知っていただけるように。
はなまるの家は今、その「ひとり」として活動しています。
※木材の供給状況等により使用する樹種・材質は変更になることがあります。